超微量の科学物質に反応して、頭痛や目眩、吐き気など様々な症状が出るのが化学物質過敏症です。多量の化学物質を浴びたり、微量でも浴び続けると、ある時点から化学物質過敏症になります。ただし、どの程度の量で発症するかは個人差があります。発症すると様々な化学物質に対して超微量でも反応するようになります。現在のところ、一度発症してしまうと完治は難しいと言われています。
症状が風邪に似ていることから、単なる風邪、更年期障害、自律神経失調症などと診断され、化学物質過敏症と認識されていないケースも多いと見られています。
現在もっとも問題になっているのが建材や家具に原因する場合です。これは芳香剤や居住者が意図的に使用する殺虫剤、各種洗浄剤、さらにタバコなどによる場合は、使用の中止によって対応できる場合が多いのに比べて、建材、家具ではなかなか対処ができにくいからです。建材からとなると家そのものが原因となってしまい、改修してもなかなか原因がつきとめにくいのが現状です。家具の場合は替わりの家具が必要で、その家具も安全かどうか確かめるのが大変難しいのです。居住者の方にとっても、生産者にとってもほんとうに対応に苦慮せざるを得ません。またホルムアルデヒドは自然界中にもごく微量ですが存在する物質です。問題なのは、おそらく今まで人間が経験したことがない濃度で存在していることであると思われ「経験したことがない」と言う意味では自然界中には存在しない合成化学物質はさらに問題が大きい可能性があります。
【問題となる物質】
1 ホルムアルデヒド
2 溶剤 キシレン トルエン
3 可塑剤 フタル酸エステル 有機リン系薬剤
4 防虫剤、防蟻剤 有機リン薬剤、ピレストロイド系薬剤
5 防腐剤、防かび剤
6 難燃剤 有機リン系薬剤、ハロゲン系薬剤、その他
7 樹脂モノマー
以上のように大別され、それぞれ7項目とも細かく分類される
上記には属さないが影響が考えられる物質を上げておく
1.木質系ボード
2.集成材 3.壁紙
4.内装用塗料
5.左官材
6.その他内装材
7.断熱材
8.現場施工用接着剤
9.無機質系ボード
10.床下関連資材
11.畳
以上
屋根材、外装材などは室内空気への影響は少ないと考え対象にしなくて良いと思う。